父親としての自覚①

こんにちは。ユルリーマンです。

 

父親歴1年2ヶ月の私が、これまでに経験した事を、(かなり主観的に)書き綴ってみたいと思います。少しでも、これからお子さんが生まれてくるお父さんのお役にたてると嬉しいです。

 

妊娠発覚

結婚して4カ月ほどが過ぎたころ、妻が「妊娠したかもしれない」と言い出した。

私の仕事が早く終わった日に自宅で検査薬を行い、結果は陽性。

後日、産婦人科に一緒に行った。

まず、産婦人科で言われたことが「産院に来るのが遅い」だった。

と、いうのもネットで近所の産婦人科をいろいろ調べ、口コミや金額などを吟味するあまり、受診をするのが遅くなってしまった。

まあ、そんな事を言われてしまったが、正式に妊娠していることが判明した。

二人で、ともに大喜びした。

 

妻の『母親』としての変化

ここでひとつ、妻に大きな変化が生まれた。

それは、『お金に対する考え』だ。

 

もともと同棲生活が長く、結婚や子供の為に資金を貯めてこなかった。

二人とも共働きであるにもかかわらず、貯金はほぼゼロであった。

お互いに20代だったのでまだまだ未熟であった。

妊娠発覚から、妻が仕事を辞めるまでに二人で全力で貯金をした。

それまでは、毎月美容院に行ったり、毎シーズンお気入りの洋服を通販で買ったり、(高価なものを買ったり、要求してくることは一切なかったが)自分磨きにしっかりお金を使っていた妻が、一切そういうことにお金を使わなくなった。

そして妻は、育休や出産一時金など、損をしないために情報を片っ端から勉強していった。

今思うと、この時すでに、妻は『母親』になっていたのだ。

 

それに引き換え、私はと言うと...

生まれてくる子供の為に学資保険に加入したりはしたが、自分を変えたり、自分を犠牲にするような事は一切していなかったと思う。

貯金はするが、以前から浪費癖や物欲がなかったので、特に気持ちの変化がないまま時を過ごしてしまっていた。

幸い、私の妻はつわりがひどくなく、妊娠してからも生活の中での変化が少なかった。

そのためか、余計に「これから子供が生まれてくる」という実感がわきづらかった。

 

定期健診

毎月の定期検診は、極力一緒に行くようにしていた。

(出産までの間で、一緒に行けなかったのは2回くらいである。)

私としては、そういうものに一緒に行くことで、少しでも父親としての自覚を持ちたかった。妻は一緒に行くことを喜んでくれたが、普通に考えれば平日の方が病院は空いている。毎月毎月(予定日が近くなると二週間や一週間に一回)わざわざ混んでいる土曜日に予約を取って、長い待ち時間を耐えなければいけないのは、妊婦さんにとっては大変だ。なので、平日に仕事を休める人はいいが、そうでない人は、必ずしも一緒に行くのが良いことかは分からない。

ただ、私は仕事上帰りが遅くなったり、朝が早かったり、時には泊まりになることもあった。家にいる時間がとにかく少なかったので、「検診の時間」を妊娠している妻との時間にしたかった。

 

日々の生活

お母さんの体あっての子供である。奥さんにとって良いことは、子供にとっても良いことである。

検診の度に「母子ともに健康(順調)です。」と言われるように生活しなければならない。

私の妻の場合、つわりはひどくなかったが、食欲が増した。

特に普段食べない「甘いもの」を好んで食べるようになった。

どんな妊婦さんでも「妊娠前から10キロ以上体重が増えてはいけません」と、産婦人科で言われると思う。

私の妻は臨月に入る前で、すでに10キロ以上体重が増えてしまっていた。

特に注意してほしいのは、仕事をしている人だ。

予定日の6週間前から産休に入るため、仕事に行かず家にいる時間が増える。

そのため、特にこの時期から急激に体重が増えてしまう。

なかなか旦那さんから「最近太ってきてるんじゃない?」とは言いづらい。

この時期の妊婦さんは、体重の事以外にも様々なことでストレスを抱えている。

体が思うように動かず、いたるところにガタがくる。心にも余裕がなくなってくる。

 

旦那さんができること

そんな、ストレスでがんじがらめになっている妻に対して、旦那である私になにができるか考えてみた。

 

私はなるべく妻を外に連れ出してデートするようにした。

(外に出るのが嫌になる人もいると思うので一概に良い方法かは分からないが...)

外に出ると自然と歩くし、家の中に閉じこもっていると、妻のストレスが溜まっていく一方な気がした。

さらに言うと、子供が生まれると「夫婦二人の時間」を作るのは難しいと思ったので、妻を外に連れ出した。

(特にこの時期重宝したのが、『ポケモンGO』である。私も妻も、世代的にドンピシャであり、ゲームの性質上外に出て歩くので、とても楽しく運動不足を解消できた。それでも、妻の体重はそこまで減らなかったが...)

 

出産

そして、長いような短いような妊娠期間を経て、いよいよ出産予定日が近づいてきた。

妻の実家が近いこともあり、特に里帰りもせずに近所の産院で予定日を迎えたのだが、

病院へ行っても『一向に生まれてくる気配がない』!?

先生からは、「この感じだと今日は生まれないかも」と言われてしまう。

たが、妻は「生まれそうだから病室をあけてくれ」と言っている。

男である私には、なにがなにやら???

とにかく、病室は空いていたのでひとまずベットで待機することになった。

妻も一旦穏やかな表情になったのだが、昼過ぎから急展開が!

妻が苦しそうにしだした。あわてて私がナースコールを押したのだが、看護婦さんは手慣れた様子で「ようやくその段階か。」といった感じ。

陣痛かと思いきや、その前の段階だったみたいだ。

妻は辛そうだったが、夕方頃に看護婦さんに「この感じだと、まだまだですね。旦那さんは一度帰って大丈夫ですよ。」と言われた。

気が気ではなかったが、一度帰って犬に餌をやり、携帯電話の画面をずっと見ていた。

深夜0時ごろ、ようやく病院から電話が来た。

「旦那さん、そろそろ来てください。」

車をすっ飛ばして行った。

病室に行くと、痛みと眠気で疲れてはいるものの、私の顔を見てほっとした妻の表情があった。

そこからは、陣痛との戦いである。

私の妻は、結局翌朝の8時まで戦っていた。

思えば、靴ずれひとつで大騒ぎするほど痛みに弱い妻が、約半日以上も痛みと戦っていたのである。

私は妻のそんな姿に感動して、気が付いたら妻より先に泣いていた。

子供を抱きかかえた妻は、さっきまで苦痛で歪んでいた顔が嘘のように晴れやかな、とても優しい顔だった。

やはり、男は女には勝てない。

 

父親としての自覚

女性は、妊娠した瞬間から『母親』になる。しかし、男はそうではない。(と思う)

子供が生まれてようやく『父親』としての自覚が芽生え始める。

 

これからお父さんになる方へ

まずは、奥さんを大事にすることが一番だと思う。

奥さんを大事にすれば、それは子供を大事にしていることだと思う。

私は今でも、「子供に対する思いは、妻に勝てない」と思っている。

でも、妻に対する思いは誰にも負けないようにしようと心がけている。

 

家事を積極的に手伝う旦那さん。外でバリバリ働く旦那さん。

やり方は人それぞれだと思うが、子供が生まれてくるまでは、「奥さんとの二人の時間(思い出)」を大切に作っていってほしいと思う。